Coincheckで、暗号資産交換事業を行っています。BtoB Vertical SaaS事業Sharely を売却いたしました。
私の経験が参考になれば幸いです。
目次
- 背景・課題感
- 2つ目の事業を成功させる難しさ
- 成功させる5つのポイント
- 意義を言語化する
- BS脳にアップデートする
- モニタリング指標を分ける
- 隣接領域に参入する
- PMF成功した経験がある人材を確保する
- 新規事業責任者に求めらるコミットとリーダーシップ
- 選択肢① 創業者が、再度、新規事業にコミットする
- 選択肢② コミットメント・リーダーシップのある社員に託す
- 選択肢③ 外部からコミットメント・リーダーシップのある人材を採用する
- まとめ
背景・課題感
- 私は「永続的に発展する偉大な会社」が必要だと考えています。
- 過去の偉大な企業を調べると、永続的に成長するために、複数事業で収益を作っていることがわかります。
- ex.)SONY
- エレクトロニクスの会社でしたが、保険や映画、ゲーム市場に参入し永続的な成長を成し遂げています。
- ex.)サイバーエージェント
- 広告代理店業から始まり、ブログ事業、ソーシャルゲーム事業、Ameba事業と複数プロダクトで収益を作り出しています。
- 企業からIPOまでは、多くの場合、1つの事業でPL(営業利益と売上)を作り出すことに集中することで、いっぱいいっぱいですが、1つ目の事業の成長ができてきたら、次は、溜まった利益を活用して、2つ目の事業を作り出す必要があります。
- なぜ、2つ目の事業が必要なのでしょうか?
- 事業にはサイクルが必ずあります。1つ目の事業は必ず成熟期・衰退期を迎えるため、企業として永続的に成長するためには、2つ目の事業を適切なタイミングで準備を始める必要があります。
- また、この事業サイクルは年々早期化している傾向があるため、2つ目の事業を準備するタイミングも、起業家/経営者が肌感で感じるよりも1-2年早く準備を始めることが必要だと思います。
2つ目の事業を成功させる難しさ
- 組織規模が大きくなってくると、2つ目の事業を作るのは、ゼロから起業して作るのとは違う難しさがあります。
- そもそも、2つ目に関わらず、「新規事業を成功させる」ことは難しいです。
- 新規事業を成功させる方法は、こちらのBlogに記載しましたので、ご興味ある方は読んでみてください。
- 2つ目の事業の場合、上記の新規事業を成功させる観点に加えて、以下の観点を踏まえて事業を組み立てていかなればなりません。
意義を言語化する
- 起業家は、基本的に、単一事業で利益・売上を伸ばすことに集中することで、事業を成長させてきました。意思決定の基準は利益です。組織として、この利益を伸ばすことに集中できたからこそ、事業を成長させることができたともいえます。
- しかしながら、2つ目の事業を作る時に、この成功体験が足枷となってしまいます。